いろんなところにアデノウイルス!
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監修:笠岡第一病院 小児科部長 寺田 喜平先生
アデノウイルスによってかかる病気
アデノウイルスは季節を問わず出現する、とても感染力の強いウイルスです。
感染経路はくしゃみなどによるひまつ感染、トイレの便やウイルスのついた物を触ることによる接触感染などがあります。
感染した場合の潜伏期は5~7日程度です。
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アデノウイルスの病気
咽頭結膜熱(いんとうけつまくねつ)
- 小児科に多い病気で、夏場にプールを介して流行していたことから「プール熱」とも呼ばれています。
最近はプールでというよりは集団内、家族内感染が多いようです。 - 高熱、結膜炎、のどやリンパ節の腫れが主な症状です。
- 通常は6月ごろから流行しはじめて、7月8月にピークとなります。
- 学校保健法では主要症状が消退した後2日を経過するまで出席停止とされています。
流行性角結膜炎(りゅうこうせいかくけつまくえん)
- 目が充血し、目やにが出ます。片目発症後4~5日後に反対側の目も発症することがあります。
- 症状が治るまでに2~3週間かかります。
- 学校保健法では、医師により伝染のおそれがないと認められるまで出席停止とされています。
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アデノウイルスの検査
アデノウイルスの検査は簡単です。
アデノウイルスの検査は、検査の材料をのどの奥から綿棒でぬぐい取るだけ(目から検査する場合もあります)で簡単に行うことが可能です。検査の結果も15分~30分くらいですぐに分かります。
アデノウイルス感染の診断は検査結果および臨床症状を考慮して医師が総合的に判断します。
アデノウイルスの流行時は、風邪かなと思ったら早めに病院で受診しましょう。
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出席停止等の法的な基準が設けられています。
咽頭結膜熱は主要症状が消退した後2日間を経過するまで出席停止、流行性角結膜炎は医師により伝染のおそれがないと認められるまで出席停止が求められています。
アデノウイルス感染の予防
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